石垣のないグスク

首里城・勝連城のように石垣を多く用いたグスクとは別に、
石垣をほとんど使用しないグスクがある。
それらは、堀切・切岸(斜面を急に成形した防禦壁)など、本土の中世城郭を造る技術で
作られている。

名護城(なごグスク:名護市)、恩納城(おんなグスク:国頭〈くにがみ〉郡恩納村)、
屋良城(やらグスク:嘉手納町)、佐敷城(さしきグスク:佐敷町)などがそれである。

今帰仁城や勝連城の発掘では、石垣築城以前の柵列跡と考えられる柱跡が発見されており、石垣作りのグスクが出現する以前に、空堀や切岸工事を行い、木柵を巡らせたグスクが造られていたことが分かる。

石垣のないグスクの一つである佐敷城は、発掘の結果14世紀の使用が確認されている。
今帰仁城の発掘では石垣を使用しなかった時代は13世紀から、14世紀の初め頃までで、
その後14世紀の前半に石垣造りのグスクに改造される進化段階が解明された。

14世紀の初期には、多くのグスクで、石垣は使用されていなかったと考えられる。

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