最新著書 『ドキュメント信長の合戦』

藤井尚夫・最新著書『 ドキュメント信長の合戦

信長の合戦

この本は信長の合戦を、政略・戦略側から追及して纏めた書である。戦国大名はどんな政略的・戦略的・戦術的目的を持って合戦に臨んだのか。合戦の検討はまず、その合戦の目的探しから始まる。目的が分からなければ、戦いの勝敗も確定できないからである。

安土城天守復元画

安土城天守復元画 「信長公記」にある記述などから復元した安土城天主。 (204ページより)

この書で大きく取り上げた史料に「六角承禎条書」がある。

「六角承禎条書」はこれまで、美濃の斎藤家が、道三の一代ではなく、父親と道三の二代で興した戦国大名であった事を伝えた史料として有名であるが、実は、六角家と斎藤家の間に挟まれた織田家に関連した記述も多く、六角家が織田家と同盟していたことを伝える史料である。

この資料の柱の一つは、六角・織田同盟破棄であり、桶狭間合戦前後の信長研究に、
大きく寄与する内容である。

斎藤家の外交環境

「六角承禎条書」で、承禎が分析した斎藤家の外交環境。 (54ページより)

信長は、幾度も挫折している。しかしそこから這い上がり、多くのケースでは、相手をねじ伏せて勝利している。その挫折の部分も観察し記述に加えた。

復元画は、桶狭間合戦をはじめ、姉川合戦・志賀の陣・高松城水攻めなど多く掲載した。
おのおのは、その合戦の象徴的瞬間を切り取ったものを現した。

水攻め前の高松城

水攻め前の高松城。 173ページより

本書の編集には、企画立ち上げ時の『歴史群像』編集長には最後までご参加いただき、また『歴史群像』のライバル誌である『歴史読本(新人物往来社刊)』の元編集長にも、ライバルの枠を越えてご参加いただいた事で、より充実したものとなった。数年間に渡った編集作業にお付き合いいただいたご両者には深く感謝申し上げたい。

戦国学術書の著者である友人から、「戦国時代を本格的戦史として描く本が遂に出現した……これまでの歴史学の戦争論はあまりにも情緒的かつ貧弱に見え…」との、感想が届いた。深く読み込んでいただき感謝に堪えない。

復元画

村木合戦・長良川合戦・桶狭間合戦・桶狭間義元本陣・姉川合戦・志賀の陣・松平長城・三方ヶ原合戦・小谷合戦・長篠合戦・岩村合戦・天王寺合戦・上月合戦・木津川口海戦・高遠合戦・高松城水攻めⅠ・高松城水攻めⅡ・老の坂・本能寺・本能寺の変・安土城城下・安土城天主

本の名称 『 ドキュメント信長の合戦 』 藤井尚夫著

B5版・212ページ オールカラー 定価1,800円(税別) 学研パブリッシング刊